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夏のキーワードは「心」
暑い夏がやってきました。
東洋医学では夏の暑さも病気の原因の1つと考え、「暑邪」と呼んでいます。体のほてり、のぼせ、息切れ、寝付けないなどの熱症状が現れます。
たくさん汗をかくことで、必要な体液や気(生命エネルギー)も流出するため、体力が奪われて消耗します。
体温調節のため、体は汗を出します。汗の成分は水だけではありません。
ミネラル分も出ていくので、血液濃度が高くなります。ドロドロ血液を押し出すため、心臓はフル活動を強いられます。
胸が苦しくなり、脈が速く、不規則になり動悸息切れ、不眠、動脈硬化などが起こりやすくなります。
心筋梗塞など、心疾患は冬に起こると思われる方が多いのですが、以上の理由で夏が危険季節です。
引用『マンガで分かる初めての和食薬膳』 武鈴子著
熱中症
体の水分量は新生児で約80%、成人男性約60%、女性約55%、高齢者50%前後と言われています。
汗は血漿から作られます。汗をかくと水分だけではなく、ナトリウムなどのミネラルが排泄されるため、汗を沢山かくと体内環境のバランスが崩れて脱水症となります。
結果、発汗量が減り、体温が急上昇し熱中症となります。
身体の水分の約2%が失われると「脱水症」となります。この時点でパフォーマンスは劇的に落ちています。
約10%を失うと「痙攣」がおき、命が危うくなります。
20%を超えると「死に至る」とされています。
高温多湿な日本の夏
水分の取り方は命を守るためにとても大切です。
「喉が渇いた」と自覚した時には、すでに2%の水分が失われています。
温度や湿度 に合わせて、喉が渇く前にミネラルバランスの良い、水分を少しずつ飲むことが必要となります。
暑くなって、ドラッグストアなどでは、経口補水液やスポーツ飲料がよく売れています。
ですが、これらは、糖度、塩分が高いので、たくさん飲むと体液のバランスを崩します。 胃腸障害や血圧の上昇にもつながることもあります。
健康な方は、水、お茶、麦茶などで充分です。
野球観戦やレジャーなど、汗を沢山かく時には、手作りの経口補水液を。
[手作り補水液]
水500ml
砂糖15g(スティックシュガー5本)
塩1.5g(ひとつまみ)
レモン汁適当(なしでもOK)
熱中症での死亡者の約8割が65歳以上です。
このような症状が出たら要注意です
1 めまいや顔のほてり
2 筋肉痛や筋肉の痙攣
3 体のだるさや吐き気
4 汗のかき方がおかしい
5 体温が高い、皮膚の異常
6 呼びかけに反応しない、まっすぐ歩けない
7 自分で水を飲むことができない
日本気象協会 熱中症ゼロへ 2020より
冷え
『頭寒足熱』ってご存知ですか?
下半身が上半身よりちょっと体温が高い。これが正常な状態です。
逆転すると『冷え』といいます。
夏クーラーをかけると、冷えた冷たい空気は重いので下に溜まります。つまり下半身が冷えます。これが俗にクーラー病と言われるものです。
逆に冬暖房をかけると、暖かい空気は軽いので上に上がり、やはり下半身が冷えます。お部屋がいくら暖かくても、これは冷えの状態です。
「冷えは万病の元」と言われます。
「夏なのに体が冷える」と悩まれている方が増えています。が、「夏だからこそ」なのです。毎日の飲み物、食事、生活習慣、にその原因があります。 また間違ったダイエットによって筋肉量を減少させてしまうと、冷えに悩まされることになります。
冷えがひどくなると、疲労感、不眠、イライラ、集中力がなくなる、偏頭痛、肩こり、食欲不振、むくみ、目の下のクマなど様々な症状となって現れます。
早寝早起きで自律神経のバランスをとる。
暑いからと言って、運動を避けるのではなく、しっかり筋肉を動かすこと。
シャワーだけで済ませず、お湯につかること。
などなど普段の生活習慣で冷えを解消する工夫をしましょう。
夏を制す
夏をうまく乗り切ると、秋から冬に体調が落ちることが少なくなります。
夏バテから秋バテ、冬にずっと体調がすぐれない。こんな負のスパイラルから抜け出ませんか。
① 和食、旬のものをしっかり食べること
苦味ー体内の熱を冷ます。 尿作用がある。(ゴーヤ、レタス、ごぼうなど)
辛味ー体を温め、こもっていた熱気や水分を発散させる。(生姜、ニラ、ネギ、七味唐辛子、シソなど)
② 適時水分補給をする
③ 冷房に気をつける(部屋の外と中の温度差が5度以下)
④ 質の良い睡眠をとる
毎日の習慣が命の格差となります
今生、ワクワクで自己実現する。お仕事のパフォーマンスも上げ、家族や仲間と楽しく過ごす。
どれだけ知っているかではなく、何を実行したかにかかっています。
さあ、どうしたいですか?
何を選択しますか?
全てはあなた次第です。